世界を救った医師—SARSと闘い死んだカルロ・ウルバニの27日 (NHKスペシャルセレクション)
2004.7刊行。NHKスペシャルの書籍化で、執筆担当は虫明英樹。番組はソフト化されていないようだ。
刻々と状況が変化してゆく切迫した様子を非常にうまく文章化している。虫明はこういった文章がうまい。全体としてもよくまとまった好著で感情を揺さぶるが、一方ではもっと読み応えのある名著になり得たのではないかという思いもある。このあたり難しいところ。
ラストでWHOの進藤奈邦子と押谷仁のコメントがあり、ウルバニ医師の行為の両義性を読者に問いかけている。「第二のカルロは絶対に出してはいけない」という決意の後、今回の新型インフルエンザにおけるさまざまな結果を経て、いまどのような対策がよいと考えられているのか、知りたいところである。
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